今月の三輪山(会員)
お山 紀行記 (2015年4月8日)
時ならぬ寒気と、そぼ降る冷たい雨に満開の桜が気遣われる。
今朝の三輪山は厚く重い雲に覆われて、“心の眼”で観るほかない。
しかし二十二名の“お山仲間”の表情は明るく、素足で勇躍、霧立ち込める木立の中に分け入り登る。
参詣人が少なく、奥津磐座では静かなる祈りを捧げる事が出来て、まことに快い。
龍神の磐座では、悪天候にもかかわらず、いつものつむじ風が吹き抜けず、ここでも“己を見つめる”心鎮まる時間を存分に過ごせた。
下山道では、足元の岩も丸木の輪切り階段も、人の足で練られたヌカルミが、まるでスケートリンクのようによく滑る。
時々悲鳴と、転ぶ地響きが聞こえて驚かせる。筆者ももちろん、数回転倒した。
しかし大きな事故もなく、晴れ間も見えて全員無事下山。
《大美和の杜》では華やかに咲き誇る桜たちが、暖かく迎え入れてくれた。
(記:畠山)