2015年5月 お山レポート
2015年5月 お山レポート
みな台風の心配をしていましたが、幸いなことに、桜井につく前に温帯低気圧に変り、夜参りは少々の雨に濡れた程度でした。
往きの車中及び夜参り後、日本の伝統文化としての端午の節句について根本が話をしました。
柏餅;本来は槲餅と書くのが正しいのです。柏はコノデガシワで針葉樹で誤用です。
関西と関東では形態が違うこと。関西の方が起源は古く、サルトリイバラの葉で挟んであります。
江戸ではサルトリイバラの葉が手に入りにくいので、槲の葉を用いました。唯評判が悪かったので、江戸の和菓子屋は、槲はかれても、新芽が出るまでふるいはが残る。
つまり武家社会の家を継ぐという理屈を付けて、ブームを作ったのです。本来「かしわ」とは「炊葉」と書き、食べ物をのせたり、包んだりする葉を言っていたのです。
『隋書倭国伝』に「倭人、皿や俎(生け贄の肉を乗せる木製の台)はなく槲の葉を以てし、食うに手を用いて餔う」と記されています。
五月五日にかしわもちを食べる習慣は中国古代の詩人屈原がこの日に入水したので、屈原の供養のために粽を供えた故事から発展した風習です。 根本談